composer | Haydn, Franz Joseph |
---|---|
作曲家 | ハイドン |
解説者 | 溝部国光 |
ジャンル | 室内楽 |
品番 | 22 |
版型 | B6 / 32頁 |
発売 | 2009年8月 |
価格 | ¥400+税 |
クラシック音楽の歴史の中で、鳥の鳴き声を採り入れた例はたくさんあります。
ベートーヴェンは交響曲第6番でカッコウ・ウズラ・ウグイスの3重奏を描いていますし、ヴィヴァルディの四季やプロコフィエフのペーターと狼でも例がありますね。レスピーギのローマの松のように、鳥の声の録音を鳴らす曲だってありますし、20世紀になってメシアンが日本の鳥をモティーフとして書いた「軽井沢の鳥たち」なんて曲まであります。
さて、このハイドンの《ひばり》では実に愛らしく、そして美しくひばりが鳴いています。冒頭の、まるで小鳥がピョコピョコ地上を歩いているような伴奏の音型を楽しんでいるとやがて聞こえてくるヴァイオリンの高音、それがひばりの歌声!
ハイドンのひばりは伸びやかに自由に、そして伴奏パートとの役割を入れ替えて対話を楽しみながら、まるで生き物のように変化に富んだ音色を楽しませてくれます。
自在に歌った後の2楽章では一転してゆったり、けれどしっとりと。3楽章ではメヌエットで少し典雅に。そして4楽章では一気に駆け抜ける細かい音符で、囀りやまぬ鳥の饗宴!
冒頭から最後まで飽きさせない楽しげな音符の語らいです。是非とも手にとって味わってください!