構成:Picc, 2Fl, 2Ob, 2Cl, 2Fg, 4Hr, 2Tp, 3Tb, Tuba, Timp, Campana (D), Cym, Drum, Tam-Tam, Hp, Vn I, Vn II, Va, Vc, Cb
ロシア音楽界の鬼才、ムソルグスキーの代表的作品、交響詩「禿山の一夜」です。作曲者が42歳で亡くなってしまったので、作品は彼の死後にリムスキー=コルサコフによって編曲され、それによって広く知られるようになりました。当版もリムスキー=コルサコフによる編曲版です。 フランツ・リストが開始した「交響詩」とは「詩や物語、自然などの音楽外の素材を音楽で自由に描写する」オーケストラ作品の事です。もちろん音楽作品だから、単に耳で聴いて楽しむのも悪くありませんが、せっかく音楽のもとになった素材があるなら、それを知りたいと思うのが人情ではありませんか。 この「禿山の一夜」でムソルグスキーは、夜になると地下から出てくる闇の精たちと闇の神チェルノボグの一夜を描いています。実は、音楽にあらわれる動機一つ一つが闇のせいであり、チェルノボグであるのですが、どれがどの動機なのか、音楽だけ聴いていてもまずわかるものではないでしょう。 でも、安心して下さい。溝部国光による解説では、しっかり譜例付きでどの音が何を表しているのか、詳しく確認することができます。録音や演奏会と違って楽譜は勝手に先に進んだりしませんから、この日譜版をお求め頂ければ、解説と楽譜でじっくりと「禿山の一夜」を理解していただけます!